子ども兵士は,スーダン,ソマリア,ウガンダ,ルワンダなどのアフリカの内戦のほか,アジアや南米の内戦でも存在してきた。子どもを使う理由は,大人に抵抗する力がない,洗脳しやすい,敵に警戒されない,身軽で目立たないのでスパイ活動や運び屋に適していることが挙げられる。AK47のように作りがシンプルで取り扱いしやすい自動小銃が出回るようになったことで,子どもでも銃を持てば1人前の兵士となれる。そして,先入観を持たないまま洗脳された子ども兵士ほど,残虐になれる。
司令官たちは,子どもを兵士として使用していたことの罪を問われることを恐れ,子どもを解放したがらなかったり,子ども兵士の存在を隠したりする。また,18歳未満を子どもとする国際基準が自分の国には当てはまらない,自分たちの文化では15歳以上は大人だから,自分の国には子ども兵士はいない,と主張する国もある。
瀬谷ルミ子 (2011). 職業は武装解除 朝日新聞出版 pp.60-62
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