忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

自信の連鎖

 医療の世界では,自信の連鎖はかぎりなく続いていく。医師は修行の1つとして自身をもった話し方を学ぶ(もちろん,生来自信のある人が医師になる場合もあるが)。そして患者は医師を,見かけほどの権威はないとは思わず,神のごとき明察力をもった聖職者のように扱う。その患者のへりくだりが,医師の振る舞い方に影響をあたえ,彼らの自信をさらに強める。危険なのは,自信が知識や能力を上回ったときだ。キーティングは言う。「医師に求められるのは平常心ですが,その境地にいたるには,技術力を磨くことが必要です。そして,つねに“不明”な要素がなければ,学び続けることはできません。医師という仕事には,謙虚であるべき部分が沢山あるのです」医師には,事実に耳を傾ける姿勢が欠かせない。知らないことは正直に認め,患者から学ぶ必要がある。だが,すべての医師が自信過剰を克服できるわけではない。

クリストファー・チャブリス&ダニエル・シモンズ 木村博江(訳) (2011). 錯覚の科学 文藝春秋 pp.136-137
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]