忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

日本・精神技術研究所

 日本・精神技術研究所は,迷留辺荘主人が,1947年(昭和22年)に内田クレペリン検査の普及のために設立した私設研究所である。「日本」などと大きく名乗ってみたものの,その研究所は迷留辺荘そのものの一室であった。そしてそこにお弟子さん風の人や,書生さんのような人が出入りして,おしゃべりをしていくのであった。もちろん飲み食いしながら。「精神技術」というのはサイコ・テクノロジー(psycho-technology)の日本語訳で,心理テストやカウンセリングなどの技術のことを意味している。「日本」と「精神技術」の間に「・」(中黒)を入れたのは,いつだったか「日本精神」と読まれて,右翼団体とまちがえられたための,苦肉の策であった。
 1966年(昭和41年),迷留辺荘主人が亡くなってからは,法人組織になり迷留辺荘からも離れて,いささかの近代化をとげた。それとともに宮沢賢治の童話に出てくるような牧歌的研究所のイメージもなくなってしまったかもしれない。 

内田純平 (1995). 迷留辺荘主人あれやこれや:心理学者内田勇三郎の生き方の流儀 文藝社 pp.67-68
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]