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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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スプリッティングと解離

 岡野憲一郎が指摘するように,ボーダーラインではスプリッティングが,解離性障害では解離(dissociation)が特徴的である。もちろんこのふたつの防衛機制は異なった意味を持っている。スプリッティングとは自己あるいは対象のイメージがgoodとbadに分離することであるが,そのときの記憶は保たれている。どちらかというと対象側のイメージが分かれやすい。解離もまた分離することを特徴としているが,イメージが分かれているのではなく,DSMの定義にあるように,意識,記憶,同一性,周囲の知覚などにおけるさまざまな統合機能が破綻する。つまり主として自我側の統合破綻がまずあると考えるべきであろう。


柴山雅俊 (2007). 解離性障害---「うしろに誰かいる」の精神病理 筑摩書房 p.145.
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