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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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注意

 周囲の人たちが陥りやすいあやまちのひとつは,出版されている多重人格の書物をたくさん読み,患者とともに知らぬ間に解離の世界へと没入していることである。人によっては交代人格を表にして,それぞれの年齢,性別,性格などを詳しく記載し,経過を追って詳細に記録している。彼らの患者に対する眼差しは交代人格の出現を促してしまう。このように彼らと患者が周囲から浮き上がった「閉じられた二者関係」を形成しているとき,解離の病態は慢性化し強化される。もちろん,安心できる二者関係は解離を癒すことは症例エミでみたとおりである。


柴山雅俊 (2007). 解離性障害---「うしろに誰かいる」の精神病理 筑摩書房 pp.195-196.
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