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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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悩みとは

 いきなりですけど,“悩み”とは何でしょうか?
 「複数の問題がこんがらがった状態」
 これが“悩み”です。
 個々の問題は単純なんですね。でも,それがこんがらがってしまう。こんがらがって互いにリンクして,まるで解決も考えるのも不可能に思えてしまう状態。それが“悩み”です。
 たとえば,ですよ。
 「お腹がすいた」
 「お金がない」
 「人にお金を借りるのは恥ずかしい」
 これら個別の問題がこんがらがると,
 「お腹がすいてご飯食べたいんだけど,お金がない。でも,誰に借りに行ったらいいんだろう。人にお金借りるなんて恥ずかしい。どうすればいいんだろう」というふうに,同じ問題を何度も考えてしまいます。
 「それにしても,お腹がすいた。でも,お金がない。誰かに借りに行かなきゃ。でも,誰に借りたらいいんだ。恥ずかしいし。でも,お腹がすいた。このままだったら病気になってしまう」と,ぐるぐるぐるぐるループし始める。
 分解していけば個別の問題は,「お腹がすいた」「お金がない」「恥ずかしい」というだけです。
 もし,この“悩み”を因数分解するように分解してしまえば,解決可能なポイントがはっきりします。
 「お腹が空いた」→無料で食事するには?スーパーたデパ地下で試食する?パンぐらい恵んでくれそうな知人はいないか?小麦粉や米など部屋にないか?
 「お金がない」→今すぐブックオフに売れる本はないか?
 「お金を借りるのは恥ずかしい」→恥ずかしがらずに借りられるのは?親に電話してみる?
 これは仕分けです。はっきりすれば対処できるんです。
 個別の「問題」に戻すこと。複数の問題を混ぜてしまって,“悩み”に進化させないこと。
 これが“悩み”に対する最短アプローチです。

岡田斗司夫・FREEex (2012). オタクの息子に悩んでいます:朝日新聞「悩みのるつぼ」より 幻冬舎 pp.42-43
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