忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

自己分析

 この自己分析が本格的に広まったキッカケは杉村太郎氏(故人)が手がけた『絶対内定』(当初はマガジンハウス,現在はダイヤモンド社が刊行)だといわれている。この本はベストセラー,ロングセラーとなった。発売されたのは90年代前半で,まさに「就職氷河期」である。状況が苦しいなか,自分の強みを明確化し,未来を強く構想する手段として自己分析は急速に広がっていったのだ。
 そう,自己分析が必要になった第1の理由は,「就職氷河期と重なったため」である。
 バブルが崩壊し,採用数も減少,採用基準が厳しくなった状態では,ほかの人材との違いをアピールしなくてはならない。皆が企業の求める人物像に合わせた無難なアピールをするというのは当時の学生にもあった傾向だ。そんななかで,自分がいかにその企業に合っていて,活躍できるかをアピールするためのネタ探しに自己分析が活用されたといえるだろう。
 もうひとつの理由は,「自分探し」である。昔の若者に比べ,「なぜ,働くのか」といった自己実現としての職業の意味合いが強くなった。単に内定のためだけでなく,人生を自分らしく生きるためには「自分を知る必要がある」と考えるようになったからである。
 結果,自分の夢を叶えるためにも,自分の内面にある資源を棚卸しし,何が強みで何が足りないのかを明確化するようになったのだ。

常見陽平 (2012). 親は知らない就活の鉄則 朝日新聞出版 pp.76-77
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]