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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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何故か再発

 あらゆる場所で,同じメッセージが発せられていた。すなわち,抗うつ薬をはじめた後に服用を中止した患者は,たいてい再発するというのだ。1997年にはハーバード大学医学部のロス・バルデッサリーニが文献のメタ分析を行い,再発リスクを定量化したところ,退薬患者の50パーセントが14ヵ月以内に再発した。またバルデッサリーニは,抗うつ薬の服用期間が長いほど,退薬後の再発率も高くなることを発見した。あたかも,薬を服用すると,次第に生理学的に薬なしでいられなくなるかのようだった。イギリスの研究者らも,同じ冷静な認識にたどり着いた。「抗うつ薬の中止後,症状が次第に増幅し慢性化する傾向にある」。

ロバート・ウィタカー 小野善郎(監訳) (2012). 心の病の「流行」と精神科治療薬の真実 福村出版 pp.232
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