親ごさんは親ごさんで,いっぱいいっぱいなのでしょうね。Aさんのご両親にしてみれば,自分の子どもがそのような行為をしたということは,ご自分たちの恥とお感じになるのだと思います。自分の恥なので,そのことについて話すことは耐え難い屈辱と感じてしまうのでしょう。なので,自分に恥をかかせた子どもを叱る,感情的になれば殴るということもあるのでしょう。学校に対しては,十分に叱ったので,もうこれで終わりにしてください,これ以上私たちの恥に触れないでくださいといった感じになってしまうのでしょうね。
この場合,お子さんの感情と親ごさん自身の感情の区別がついていないわけです。お子さんの話を聴いてあげるという対応ができるためには,親自身の感情と子どもの感情がきちんと別のものになっていることが必要なのです。
大河原美以 (2006). ちゃんと泣ける子に育てよう:親には子どもの感情を育てる義務がある 河出書房新社 pp.149
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