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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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公平・公正

 私が,今回の未履修問題で一番笑ってしまったのは,未履修の対応策を協議する際に,マスコミも,文科省や教育委員会などの行政側も,政治家たちも,「不公平」を口にしたことだ。甘い措置をしたら世界史を履修した生徒が「損をする」。不心得者が「得をする」。そうしたことがないようにすべきだ。それが「公平・公正」だ。
 しかし,こうした「損・得」で考える思考こそ,学歴社会の中で「ゆがんだ」学習をしてきた人間の発想だろう。本来は「得」をしたのは世界史を学習できた高校生ではないのか。また,ここにある「公平・公正」の考えこそ,横並びでしかものを考えられない人たちの古い価値観なのだ。みなが高校に進学することを「公平」だと単純に信じられている人たちなのだろう。

中井浩一 (2007). 大学入試の戦後史:受験地獄から全入時代へ 中央公論新社 pp.40
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