忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

AO入試の変貌

 このAO入試は,本来「受験偏差値エリート」以外のやる気のある生徒を見つけるのが目的だったが,その拡大とともにだんだんとその意図が変質していく。
 上位大学では,AO入試の条件である「単願で第一志望」,そして秋の時期に行われることを利用して,優秀な学生を確保するのが目的になった。いわゆる「青田買い」である。
 一方下位大学には,とにかく学生を確保する目的がある。実際には下位大学では志願者全入に近い状態だ。無試験,学力試験なしの入学である。偏差値で50以下の大学では推薦・AOで学生数を確保できなければ経営が成り立たないのが現状だ。「一昔前では考えられなかったレベルの生徒が推薦・AOで合格しています」との都立高の教員の声もある。今やAO入試は二極化している。そして,こうしたことが「AO入試=『学力低下』元凶論」の背景にあるのだ。

中井浩一 (2007). 大学入試の戦後史:受験地獄から全入時代へ 中央公論新社 pp.89
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]