珍奇でわかりにくい,といっても,名前というのは人によって好みや印象がちがいます。同じ名前でも人によっては「素敵」ととられたり,ある人によっては「異様」と思われたりします。
たとえば,明治安田生命の調査による「2011 名前ランキング」によると男性の1位は大翔(「ひろと」などと読む),蓮,女性の1位は陽菜,結愛です。とりわけ,大翔という漢字ではヒロトとは読みませんから,年配の方々には奇妙でけしからん名前に見えるかもしれません。しかし若い親にとっては人気のある流行の名前であり,まちがった読み方だとも気づかずにつけてしまう人も多いはずです。
これほどに名前というのは,人によって好み,印象がちがうのです。
また珍奇かどうか決めにくいグレーゾーンの名前もたくさん存在します。世の中の流れによって人々の価値観は変わり,それが珍奇か否かといった印象も変わっていきます。
牧野恭仁雄 (2012). 子供の名前が危ない KKベストセラーズ pp.22-23
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