社会学者のウィリアム・ホワイトは1956年のベストセラー『組織のなかの人間』(岡部慶三・藤永保訳)で,親や教師がどのようにして内気な子供を矯正しようとしたかについて述べている。「ジョニーは学校にうまくなじめません。担任の先生が言うには,勉強のほうはまあまあなのに,社交性の面がはかばかしくないとのことです。友達はひとりか2人だけで,どちらかといえばひとりでいるのが好きだそうです」ある母親がホワイトにそう話した。そうした教師の干渉を親は歓迎するとホワイトは書いた。「少数の変わった親を別にすれば,たいていの親は学校が子供の内向的な傾向など偏狭な異常を直そうとすることを歓迎している」
スーザン・ケイン 古草秀子(訳) (2013). 内向型人間の時代:社会を変える静かな人の力 講談社 pp.46
(Cain, S. (2012). Quiet: The power of introversion in a world that can’t stop talking. Broadway Books: St. Portlamd, OR.)
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