ケーガンはこんな仮説を立てた——生まれつき扁桃体が興奮しやすい乳児は外界からの刺激に対して大きく反応し,成長すると,初対面の人間に対して用心深く接するようになる。そして,この仮説は立証された。つまり,生後4ヵ月の乳児が刺激に対してまるでパンクロッカーのように大きく手足を振って反応したのは,外向型に生まれついたせいではなく,彼らが「高反応」であり,視覚や聴覚や嗅覚への刺激に強く反応したせいだったのだ。刺激にあまり反応しなかった乳児は内向型だからではなく,まったく逆に,刺激に動じない神経系を備えているからなのだ。
スーザン・ケイン 古草秀子(訳) (2013). 内向型人間の時代:社会を変える静かな人の力 講談社 pp.130-131
(Cain, S. (2012). Quiet: The power of introversion in a world that can’t stop talking. Broadway Books: St. Portlamd, OR.)
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