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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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脆弱なもの

彼らが浮き足立つもう1つの要因は,女性たちからのこれまでの男性中心の職場運営に対する異議申し立てである。セクハラをはじめとする性差別に対する告発はもちろん,男性中心の発想で運営されている職場の不合理な部分や,根拠のない男性優位のシステムなども同時に問われている。
 こうした変化によって男性たちは,自分と職場の関係などを通して,自らのアイデンティティの問題を初めて問い直さざるを得なくなっている。こうして今,一挙に職場の“男性問題”が浮き彫りにされているのだ。相談現場で,そうした問題に直面している男性たちに接していると,男の「我慢強さ」なるものは,単にこれまで優位な立場にあったがために保たれてきただけのもので,実はちょっとしたことで一気に崩壊に至るような脆弱なものなのだと思わざるをえない。

金子雅臣 (2006). 壊れる男たち 岩波書店 pp.9-10
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