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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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いいわけ

この種の事件に共通して言えることは,男たちの「合意だ」という主張を裏付けるほど,はっきりとした意思表示は,女性の側からはなされていないことが多いということである。だから,その都度そんなことを加害者男性に聞き直してみるのだが,その際の答えは,せいぜい「拒否はしていなかった」という説明に留まることが多い。
 彼らから,女性の側が「了解していた」「合意をしていた」ことについて納得できる説明を得ることは難しい。そして,そんな場合は決まって,彼女が「消極的な性格」のためとか,「女性だから,はっきりとした意思表示はしなかったがその態度でわかった」などという言い訳がされる。
 実に多くの男たちが,「彼女が望んでいることは雰囲気でわかった」とか「仕種や態度から察することができた」などと言う。さらに「強い拒否がなかった」「本心からの抵抗だとは思えなかった」などと,追加的に説明される。

金子雅臣 (2006). 壊れる男たち 岩波書店 pp.169-170
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