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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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共感の欠如

もう1つ,男性たちが女性に向ける性的な視線で気になることがある。それは,これまで述べてきたセクハラを“男性問題”として捉え直すという認識とも重なるが,性的なトラブルなどに現れる男たちが著しく他者への共感能力を欠いているという問題である。相手の人格を否定してでも自らの欲望を遂げようとする。それは,多くの男性たちが抱え込んでいると言われる強姦願望のなかにその典型が見られる。
 相手の苦しみや痛みを,相手の願望や快感に読み替えてしまう身勝手な解釈である。そこには,自らの閉塞感を他者に転嫁して痛みを感じない差別的な姿勢が見える。

金子雅臣 (2006). 壊れる男たち 岩波書店 pp.198
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