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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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科学哲学の祖先

今,我々が科学哲学と呼んでいるものの直接の祖先は1920年代から30年代のウィーン学団です。もちろん,科学についての哲学的な思考は昔からありますが,このウィーン学団というのは,明らかに科学改革運動なんです。当時,今でいうところの記号論理学というのが,ようやく成立したところでした。そこで,「科学の言語をぜんぶ記号論理学に還元するべきではないか」と言い始めたんですね。これを論理実証主義といいますが,論理学にもとづき,データを超えたことを言わない。これらを科学の本来のエートスだろうとしたんです。データから論理的に導ける話だけをするのが科学だという考え方です。
 その結果,何が起きたかというと,これを突き詰めるとそれまで我々が理解していた科学理論は何ひとつ残らなかった。

須藤靖・伊勢田哲治 (2013). 科学を語るとはどういうことか:科学者,哲学者にモノ申す 河出書房新社 pp.48
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