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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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男女不均衡

1805年にノースウェスト会社の交易者アレクサンダー・ヘンリーは同社の部局全体について,当時としては貴重な「人口統計」を残した(Gough, ed, 1988-92, I, p.188)。そこでは1090人の交易者に対し,368人の妻と569人の子供が記録されている。統計上の遺漏や,すでに結婚関係を解消した妻子や,その子孫も多かったことを考慮すれば,西部での現地婚の広がりを如実に示す数字であろう。同じ統計では,インディアンの成人女性数が1万6995人なのに対し,男性数は半分以下の7502人となっている。この不均衡が交易者との結婚を促しただけでなく,インディアン女性を「多数で,有利で,過剰な商品」にしていたとジェニファー・ブラウンは書いている(Brown, 1980, p.88)。

木村和男 (2004). 毛皮交易が創る世界:ハドソン湾からユーラシアへ 岩波書店 pp.84
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