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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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DSM-5の間違い

DSM-5が発した問いはまちがっていた。新しい診断案の信頼性(精神科医たちから同意を得られるかどうか)にばかり注目し,ずっと重要で有用な問いをまるきり避けた。新しい診断は患者によって有益なのか,それとも有害なのか,という問いである。この問いに答えるためには,有病率や正確性や有効性や安全性についてのデータが要る。そして,大学病院に被検者を提供してもらえれば楽だが,そういう被検者は典型的な患者ではないので,現実の環境で基準がどう働くかを調べなければならない。私には理由がまったく理解できないのだが,DSM-5はほんとうに重要なこの問いをはぐらかした。

アレン・フランセス 大野裕(監修) 青木創(訳) (2013). <正常>を救え:精神医学を混乱させるDSM-5への警告 講談社 pp.271
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