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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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早期診断

無理もないことだが,アルツハイマー病の専門家たちは,早期診断を推し進めたがる。診断や治療の手段の開発が遅々として進まないのは,関係者全員にとって不満の種になっている。ほとんどの医師はいまごろには検査室試験が確立されているはずだと予想していて,薬の開発がこれほど失敗していることに深く失望している。軽度神経認知障害は早期発見の可能性に光を当て,この分野に活を入れてくれるという期待を込めて提案された。だがこれは本末転倒にほかならない。人々の生活や国によるかぎられた医療費の配分に大きな影響を及ぼす新しい診断は,確立された科学と包括的な公共政策論議にしたがわなくてはならない——それに先んじるのではなく。

アレン・フランセス 大野裕(監修) 青木創(訳) (2013). <正常>を救え:精神医学を混乱させるDSM-5への警告 講談社 pp.281
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