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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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テスターではない

この頃阪大の精神科では人格テスト(特にロールシャッハ・テスト)がしきりに話題になり,我々心理学の院生に若いドクターが「君,ロールシャッハの分析できますか?」と問いかけ,「えっ,ロールシャッハの分析……?」とキョトンとすると,「フーム,これから我々の領域では人格テストが大切になりますからね。テスターとして腕を磨かないと相手にされませんよ,臨床心理学の世界ではね」と言われてムカッとし,心の中で「テスター?そんなものになるために心理学やってるのと違うわ。臨床心理学の世界はテスターの世界と違う。実験しながら心的疾病はいかにして生まれるかを考えることが学問であり,研究というものだ」と空嘯いたこともある。

三宅 進 (2006). ハミル館のパヴロフたち:もうひとつの臨床心理学事始め 文芸社 pp.53-54
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