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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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コンプレックス

はなからコンプレックスがあるのだ。同じ研究への道を歩くのならどこの大学でも一緒であるとは,とうてい思えない。やはり京都大学,東京大学,九州大学,東北大学などは二目も三目も置く大学であった。
 「お前らアホやから私学にしか行かれへんのじゃ」などと憎まれ口を叩く奴もいた。「ふん関学かっ」と鼻先に軽蔑をぶら下げて薄ら笑いを浮かべる人もいた。そのたびに臓腑が煮えくり返るような腹立たしさを我慢しながら,「今に見とれ,ええ仕事して『あっ』と言わしたるからな。オレたちはパヴロフを目指しとんのやから」と腹の中で呻いていた。

三宅 進 (2006). ハミル館のパヴロフたち:もうひとつの臨床心理学事始め 文芸社 pp.99
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