忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

事実を材料に紡がれたフィクション

 カメラが介在する段階で現実は変容する。要するに誰だってカメラの前では演技する。その変容した現実を,今度はフレームという恣意的な視点で切りとる。この段階で既に,本来の事実は大きく加工されている。その加工品に編集という取捨選択を重ね,インサート(カットの挿入)という手法で時系列を偽装し,場合によっては音楽やナレーションでニュアンスを強調する。つまり(僕の定義だけど),現実の断片的な素材を材料に,あくまでも主観的に再構成された世界観の呈示がドキュメンタリーなのだ。事実を材料に紡がれたフィクションと言い換えてもよい。

森 達也 (2006). 世界が完全に思考停止する前に 角川書店 p.210
PR

TRACKBACK

Trackback URL:

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]