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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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有害な場合も

診断検査も,役に立たないどころか,有害な場合さえある。最近では,前立腺がんの検診がその例である。PSA測定法による検査が広く行なわれるようになったが,この検査では,ほとんど進行していない多くの腫瘍が発見される。そういう事情で,1975年から95年の間に,前立腺がんの件数は3倍に増加した。その結果,多くの手術が行われ,術後に深刻な問題(性機能障害や失禁)を抱える者も現れた。ところが,発見されたこれらの腫瘍の大部分は,進行が非常に遅く,高齢者であれば,手術を実施するかどうかの判断は慎重に行われるべきであることがわかった。つまり,往々にして何もしないほうが良いことがわかったのである。

ベルトラン・ジョルダン 林昌宏(訳) (2013). 自閉症遺伝子:見つからない遺伝子をめぐって 中央公論新社 pp.187
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