忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

さらなる間違い

環世界センスに頼ることができない細菌学者はさらなる間違いを犯してしまった。彼らは,細菌のもつ特徴から手当たりしだいに特性を選び出し,好き放題に分類をしてしまった。ある群の最近を研究するたびにいくらでも新しい分類を構築できてしまうという結末にいたった。こうなっては分類そのものが勝手気ままに行えることになる。進化分類学の方法を用いて最近の系統関係を推定し,それに基づいて分類体系を構築するという手も同様に役に立たない。このアプローチは,分類学者の直感と認知に強くアピールし,生物学的によく知られている生物群でさえ適用がきわめて困難であることがわかっているのに,ましてや微生物に当てはめるのは時間の無駄である。

キャロル・キサク・ヨーン 三中信宏・野中香方子(訳) (2013). 自然を名づける:なぜ生物分類では直感と科学が衝突するのか NTT出版 pp.228-229
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]