忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

悪しき習慣

ピクルスを緑色にするのに銅を使うというのは,食品製造業者が家庭での悪しき習慣を踏襲していた場合だった。野菜のピクルス——ガーキン,サムファイア(セリカの多肉草),莢インゲン,グリーン・カプシクム——がよく売れるようにするには「鮮やかな緑色」にする必要があるのは残念だと,アークムは書いている。アークムが嘆いているように,こんなふうに緑色のピクルスを好む結果が「致命的」になる場合があった。彼はパーシヴァル博士が書いている症例を引用している。「ある若い婦人は,髪を結ってもらっているあいだ,銅の染み込んでいるサムファイアのピクルスを食べた。まもなく彼女は胃の痛みを訴えた。すると5日後,胃が異常に膨らんだ。そしてピクルスを食べてから9日後,彼女は死によって苦しみから救われた」。銅は「小さな緑のライム,シトロン,ホップの毬果,スモモ,アンゼリカの根」のような甘いものにも使われた。それは常に,活力を与えるものという印象を与えるためだが,まったく間違いなのだ。

ビー・ウィルソン 高儀 進(訳) (2009). 食品偽装の歴史 白水社 pp.41-42
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]