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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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文章の混ぜ物

アークムの例は,科学においても料理においても他人の著書の剽窃が蔓延していることを示している。18世紀の最も有名な料理書を書いたハンナ・グラースは,他人の著書から263のレシピを盗んだが,彼女に対する評価は,料理歴史家のあいだでは今も高い。アークムはそれほど運がよくはなかった。他人の考えを自分の考えに挿入するというのは一種の混ぜ物工作である。アークムは食品の混ぜ物を憎みはしたが,自分自身,文章の混ぜ物工作をしたのだ。おそらくそれゆえに,彼は混ぜ物をする者の心理が非常によくわかったのだろう。

ビー・ウィルソン 高儀 進(訳) (2009). 食品偽装の歴史 白水社 pp.62
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