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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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やむを得ない食べ物

古代以来,飢饉が発生すると,人は食べつけない食べ物をやむなく食べざるを得なかった。そのパターンは一般的にこういうものだった。まず,農民は普段は処分しない,ロバ等の家畜を食べる。それから,駄目になった穀物,または質の悪い穀物(食べると吐き気を催すような,芽の出た,腐った穀類)を食べる。もし飢饉が続けば,ドングリとかソラ豆のような動物の餌を食べざるを得なかった。そして,最後の手段をとるに至った——つまり,共食いの一歩手前の手段だ。皮革,樹木の皮,小枝,食べるに適さない葉のような自然の産物を食べたのである。ガレノス(紀元200年頃没したギリシアの医者)は,小アジアの田舎の人々が「小枝,木の芽,灌木,消化できない植物の球根と根」を食べざるを得なかったことについて書いている。

ビー・ウィルソン 高儀 進(訳) (2009). 食品偽装の歴史 白水社 pp.100
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