自己コントロール能力を一定に保つためには,GI値の低い食べ物を食べた方がいい。ほとんどの種類の野菜,ナッツ類(ピーナッツやカシューナッツなど),生の果物(リンゴやブルーベリーや梨など),チーズ,魚,肉,オリーブオイルやその他の「体によい」油脂などがこれにあたる(GI値の低い食べ物は,肥満予防にもいいかもしれない)。正しい食事をすると効果があることは,PMSのある女性を対象にした実験で明らかになっていて,女性たちは健康な食事をするとPMSの症状が減ると報告している。矯正施設で何千人もの10代の女の子を対象に行われた一連の実験でも,健康な食事の効果を示すことに成功している。施設で出す砂糖が入った食べ物と精製された炭水化物の食品のいくつかを,果物,野菜,全粒粉のパンなどに変えたところ,脱走や暴力などの問題行動の件数が急減したのだ。
ロイ・バウマイスター&ジョン・ティアニー 渡会圭子(訳) (2013). WILLPOWER 意志力の科学 インターシフト pp.82-83
(Baumeister, R. F., & Tierney, J. (2011). Willpower: Rediscovering the Greatest Human Strength. London: Penguin Books.)
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