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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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論争が絶えない

言語は,科学的にもそうだが,感情的にも論争の絶えないテーマだ。一部の科学者たち,そして一般人の中にも,言語は人間だけに与えられた神聖なものだという考えが根強い。そういう人たちにとっては,言語こそが「我々」(人間)と「彼ら」(それ以外の動物)を根本的に区別するものなのだ。また,これは専門家の間での話だが,「言語」をどのように定義するべきなのかという問題も長く論争が続いている。たとえば,野生生物は互いにコミュニケーションを取り合う例が多く知れらているし,多くの場合は音声でのコミュニケーションだが,これは言語の一種ではないのか?などといった議論をはじめると,泥沼にはまりかねない。ここでは単にこのような意見のぶつかり合いが激しくなっていた時期だったということを言いたかっただけなので,今はこれ以上詳しく書くことはやめておく。

アイリーン・M・ペパーバーグ 佐柳信男(訳) (2010). アレックスと私 幻冬舎 pp.111
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