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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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江戸時代

日本人も,人間の排泄物を農業に利用することにかけて,長い歴史と熟練の技を持っている。それは江戸のような都市ができる以前から存在するが,都市化が進むにつれて特に盛んになった。農民は桶を田畑の脇に置いて,排便するときにはそれを使うように旅人に頼んだ。自然の循環をまねた行為が網の目のように張り巡らされた17世紀の都市,江戸は,船に野菜やその他の農産物を満載して大阪に送り,人糞と交換していた。都市と交易が拡大し(1721年の江戸の人口は100万人だった),集約的な稲作が増加するにつれ,屎尿を含めた肥料の価格は大幅に高騰した。18世紀半ばには,ウンコの持ち主は支払いに銀を——野菜だけでなく——要求した。

デイビッド・ウォルトナー=テーブズ 片岡夏実(訳) (2014). 排泄物と文明:フンコロガシから有機農業,香水の発明,パンデミックまで 築地書館 pp.112
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