忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

インドの場合

例を挙げれば,一晩おいてもよい生鮮食品でも,風味がなくなってしまったり,二度火を入れたものは食べるのに適さないとヴェーダに記されている。毛髪や虫が入っていたり,足や衣類のへり,犬が触れたものも同様である。カビのようなくさいにおいがする,虫がわいたかコナダニがついたようなチーズ,ヨーロッパでは愛好されているこうしたチーズが,食品の清浄性がこれほどまで重視されている文化的背景のもとで,盛んに作られるようになるとは考えにくい。
 この点に加えて,チーズの「腐敗」過程(チーズの熟成のこと)を制御する上で技術的な問題もある。インドのおおかたの地方では,1年のほとんどの時期,亜熱帯の高温で湿度が高い,モンスーンによる雨季が繰り返されるため,このような気候のインドで熟成チーズが生まれないことは納得がいく。

ポール・キンステッド 和田佐規子(訳) (2013). チーズと文明 築地書館 pp.62
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]