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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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単一遺伝子の影響は小さい

候補遺伝子の研究がいくつも成功をおさめたにもかかわらず,反対陣営は依然このアプローチにまったく納得していない。急先鋒に立つのは,オックスフォード大学ウェルカム・トラスト・センター(イギリスに本拠を置く医学研究支援団体)のヒト遺伝子研究所で精神病遺伝学部門を率いるジョナサン・フリントだ。フリントいわく最大の問題は,何千もの人を対象にした複数の大規模調査でも,単一の遺伝子と性格上の特質との相関性は,微細なレベルしか認められていないことだ。神経症の調査では症状の相違のうち,特定の遺伝子のせいだと考えられるのはわずか2パーセントだった。

エレーヌ・フォックス 森内薫(訳) (2014). 脳科学は人格を変えられるか? 文藝春秋 pp.163-164
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