もしあなたがスケジュールを整理しようと決心したのなら,もう1つ,考慮しなければならないことがある。オックスフォード大学の臨床心理学者で,マインドフルネスの心理的利点について研究しているマーク・ウィリアムズは,人がストレスを感じ,忙しい生活に押しつぶされそうになると,何よりも健康によい活動をやめてしまう傾向があると指摘している。その理由はすぐにわかる。家族や仕事に関することをやめるわけではいかないが,聖歌隊で歌うとか,運動をするとか,夜間の美術クラスに通うとかいったことはやめられる。こうした活動はどうしても必要なわけではないので,効率的な時間の使い方と見なすのは難しいかもしれない。しかし現実には,これらの活動はストレスを減らし,幸福度を高めることが実証されている。
クラウディア・ハモンド 度会圭子(訳) (2014). 脳の中の時間旅行:なぜ時間はワープするのか インターシフト pp.255-256
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