忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

3分の1の法則

実際,多数の類縁団体を対象にした非公式の調査によれば,「3分の1の法則」とも呼ぶべき傾向が見られるという。たとえば,エルマー・ガントリーの現代版のブライアン・リチャーズのような男が,無警戒の宗教団体に詐欺を働くと,彼のことを説得力があるとかカリスマ性があると考えるのは全体の3分の1で,3分の1は「あの男を見ていると虫ずが走る」と疑いの目を向け,残りの3分の1は判断を保留する。
 ここで興味深いのは,詐欺行為やごまかしや盗みなどが明るみに出た後でも,多くの加害者に対する意見は,第一印象とほとんど変わらないことだ。その男に最初から感銘を受けていた人々は,自分の判断は正しい,彼が詐欺を働いたのは何かの間違いで,彼は誤解されていると信じて疑わない。最初から疑心暗鬼だった人々は,「何か怪しいと思っていたんだ」と,自分の判断が正しかったことに納得し,判断を保留していた人は「何があったの」と,相変わらずどっちつかずの態度をとる。

ポール・バビアク&ロバート・D・ヘア 真喜志順子(訳) (2007). 社内の「知的確信犯」を探し出せ ファーストプレス pp.121-122
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]