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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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時間がかかる

「自己流」は決して悪いことではない。研究テーマの見つけ方,研究計画の立て方,研究手法,他の研究者と共同研究するための交渉術や,論文の書き方などなど,試行錯誤して自分のやり方を身につけていくことで,優れた研究ができるようになる人もいる。たとえ指導者から教わったとしても,研究者は自分のやり方を身につけるので,研究者は多かれ少なかれ「自己流」なのではないだろうか。
 だが,「自己流」を完全に身につけるのには時間がかかる。試行錯誤に費やす時間,研究成果は出てこない。それを待てるかどうか。
 しっかりした「自己流」を身につけないまま,厳しく成果を要求されたらどうなるか。その行く先には,画像の切り貼りやコピペを当然と思う,誤った意味での「自己流」の研究者が生まれるのではないか。

榎木英介 (2014). 嘘と絶望の生命科学 文藝春秋 pp.85-86
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