学生の教授に対する印象は,どのくらいの期間で形作られるのか?5人の異なる教授から14の異なる授業を受けている学生たちがつけた評価に関する研究を見てみよう。まずは学生を2グループに分けて,ひとつのグループは学期の最初の授業の直後に評価をおこない,もうひとつのグループは第1週目の終わりに評価をおこなった。さらに,最後の授業後の学期末に,すべての学生が同じ評価用紙にもう一度記入した。
最初の授業のあとにせよ,第1週目のあとにせよ,学期のはじめの評価と,学期末の評価はほぼ一致した。教授の熱意,その学問の重要性や可能性がどのぐらい伝わってきたか,適切な反応が得られたか,学生の質問にきちんと応じたか,予想される成績,学生を励ましたか,学習意欲をかきたてたかなどの評価に変わりはなかった。つまり,学生の教授に対する第一印象は授業の初日に形作られ,4カ月後も変わらないというわけだ。
マシュー・ハーテンステイン 森嶋マリ(訳) (2014). 卒アル写真で将来はわかる:予知の心理学 文藝春秋 pp.129-130
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