忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

講座制

明治以来,日本の国立大学はドイツをお手本として,「講座制」を採用してきた。大学の基本単位は,教授を中心とする「講座」で,いくつかの講座からなる「学科」,いくつかの学科からなる「学部」,そしていくつかの学部からなるのが「大学」,という構造である。
 講座制の大学では,教授は誰の干渉も受けずに,研究・教育活動を行うことができる。しかしその一方で,大学は社会の要請を無視した独善的な組織に堕する危険性をはらんでいる。
 また,人事や予算などすべての権限を握る教授と,それ以外のメンバー,特に教授に生殺与奪の権限を握られた助手の間には,様々なトラブルが発生していた。60年代に日本中で吹き荒れたキャンパス騒動は,医学部の(無給)助手の待遇改善運動がきっかけで起きたものである。講座制の矛盾は日本中に満ち満ちていた。

今野 浩 (2012). 工学部ヒラノ教授と4人の秘書たち 技術評論社 pp.45
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]