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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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精神分析学の失墜

さて,精神力動的もしくは精神分析的な考え方が米国の精神医学の中で力を失っていった原因はいくつかある。最も大きな要因として,医療経済的制約が強まる中,高価で時間がかかるにもかかわらず効果の検証が行われていなかったことが挙げられる。
 もう1つの大きな要因として考えられるのが,80年代に入って急速に強まった生物学的精神医学の流れである。その頃から精神疾患は,脳の疾患であるということが強調されるようになり,精神的な苦痛を心理的要因から理解しようとする精神分析的ないしは精神力動的立場は急速に弱まっていった。

大野 裕 (2014). 精神医療・診断の手引き:DSM-IIIはなぜ作られ,DSM-5はなぜ批判されたか 金剛出版 pp.47-48
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