もし私たちがある概念を,それを測定するテストによって定義するなら,そのテストは内的妥当性--テストの結果が互いに一致するということ--を持ったものでなければならない。これは決定的に重要なことなのである。テストが内的妥当性を持っていると私たちが言うときには,実は,そのテストが1つの因子を,測定可能な誤差をも含んで客観的に測定する。そしてさらに,同じ因子を測定するその他のテストとのあいだに正の相関関係を持っている,と言っているのである。gこそがその因子にほかならない。もっともこの段階ではまだ,gが実は世間一般で理解されている知能と同一のものなのだ,と言明することはできない。
H・J・アイゼンク,L・ケイミン 齊藤和明(訳) (1985). 知能は測れるのか--IQ討論 筑摩書房 pp.40
(Eysenck, H. J. versus Kamin, L. (1981). Intelligence: The Battle for the Mind. London, Pan Mcmillan.)
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