かつて某大学の某有名学部の某教授(文系)が20年間1本も論文を書いていないらしいことが暴露されて,問題になったが,そのような牧歌的な時代と今は違う。キチンとした大学では,その大学に所属している専任教員の研究業績は,自己申告により大学ウェブサイトにて公開される時代なのである。ネットでのグーグルサーチはもちろんのこと,後述するCiNii Articlesとか国立国会図書館蔵書検索・申込システム(NDL-OPAC)により,ごく簡単に対象専任大学教員のザッとした研究業績やら博士号の有無などが判明する。ということで,同僚や研究仲間はもちろんのこと,学生ですら,一体全体教員がどのくらい論文とか本を書いているのかを知るのはたやすいことであり,研究業績が可視化されると同時に研究発表への圧力も高まっているのは,間違いない。
櫻田大造 (2013). 大学入試 担当教員のぶっちゃけ話 中央公論新社 pp.77-78
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