リジェクトというのは,えてして,不公平で,悪意があって,説明が足りなかったりするものだ。エディターや査読者が,原稿を雑にしか読んでいないのがバレバレのこともある。しかし,エディターに文句を言うのは我慢しよう。エディターに怒りの手紙を書いて,査読者が怠惰で不適格だと非難した人の話も聞いたことがある。でも,エディターというのは,たいてい,査読者と友人だったりもするわけで,こうした手紙で事態が改善されることはまずない。怒りをぶちまける手紙を書くだけ書いて送らないという方法を薦める人もいるけれど,イライラがつのるだけだろう。「決まった執筆時間」をガス抜きに使うのはもったいなさすぎる。同じ時間を使うなら,論文の修正に使おう。世界は不公平だ(p < 0.001)。ということで,査読からは,生かせる部分を生かそう。論文を修正したら,別の雑誌に投稿すればよい。
ポール・J・シルヴィア 髙橋さきの(訳) (2015). できる研究者の論文生産術:どうすれば「たくさん」書けるのか 講談社 pp.122-123
PR