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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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戦争はポワソン分布

戦争がポワソン的傾向をもつことは,錯覚上のクラスターに星座を見出そうとする物語としての歴史観を揺るがし,人類の歴史に壮大なパターンや周期や弁証法を読み取ろうとする仮設を混乱させる。凄惨な戦争があったからといって,世界が戦争にうんざりして平和な休息期間が訪れるわけではないけれど,好戦的な2つの国が咳をすると,たちまち伝染病のように戦争が地球全体に広がるというわけでもない。また,平和が長く続くと戦争への欲望が増大し,やがて突然,激しく爆発するということもない。軍神マースはただひたすらサイコロを振り続けるだけなのだ。ほかにもリチャードソンと同時代またはその後に,戦争のデータについての研究が6つほど行われたが,結論はすべて同じだった。

スティーブン・ピンカー 幾島幸子・塩原通緒(訳) (2015). 暴力の人類史 上巻 青土社 pp.374
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