忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

見通しによって抑制される

一方,超大国自身はなぜ互いに戦争するのを避けたのかについては,ミューラーがもっと単純な説明をしている。超大国は通常戦争が起きる見通しによって,戦争を回避したというのである。第二次世界大戦で明らかになったのは,何千万という人間を殺し,都市を瓦礫の山にする能力のある戦車や大砲,爆撃機は,工場で大量生産できるということだった。この点はとりわけソ連において明白だった。第二次大戦で最大の損害を被ったのはこの国だったのだ。核戦争でもたらされる想像を絶する損害と,通常戦争でもたらされる,想像はつくがやはり甚大な被害とのほんのわずかな差が,超大国が戦争を思いとどまったおもな要因だとは考えにくい。

スティーブン・ピンカー 幾島幸子・塩原通緒(訳) (2015). 暴力の人類史 上巻 青土社 pp.476
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]