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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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文字どおり受け止めすぎ

また,人間の心は本質主義に傾きやすいので,「人は食べたもので作られる」という決まり文句を,私たちは少しばかり文字通りに受け止めすぎるきらいがある。死んだ肉を人体に取り込むのは,ある種の汚染のように感じられ,動物性が凝縮されたものを摂取するのは,それを食べた人に獣性を染みこませる恐れがあるように感じられるのだ。アイビーリーグの学生でさえ,この幻想にはとらわれやすい。心理学者のポール・ロジンの調べでは,大学生たちのこんな推論傾向が明らかになっている——肉を求めて亀を狩り,剛毛を求めてイノシシを狩る部族は泳ぎが達者で,肉を求めてイノシシを狩り,甲羅を求めて亀を狩る部族はケンカに強い。

スティーブン・ピンカー 幾島幸子・塩原通緒(訳) (2015). 暴力の人類史 下巻 青土社 pp.154
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