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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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素朴で謙遜な無知

キリスト教に限らず,およそ宗教には「人工的に築き上げられた高慢な知性」よりも「素朴で謙遜な無知」の方が尊い,という基本感覚が存在する。神の真理は,インテリだけがわかるようでは困る。それに触れれば誰もが理解できるような真理でなければならない。とりわけアメリカは,ヨーロッパという旧い世界との対比で自分のことを考える。よ~オッパは,知的で文化的だが,頽廃した罪の世界である。自分たちはそこを脱して新しい世界を作ったのだ。だから人間の作り上げたそういう文化的な知よりも,聖書が説く神的な知へと回帰したい,というのが彼らの願いなのである。反知性主義は,「学者」と「パリサイ人」つまり当時の学問と宗教の権威者をともに正面から批判したイエスの言葉に究極の出発点をもつ。

森本あんり (2015). 反知性主義:アメリカが生んだ「熱病」の正体 新潮社 pp.85
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