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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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政教分離=宗教への熱心さ

しかしアメリカではまさにその反対で,政教分離は世俗化の一過程ではなく,むしろ宗教的な熱心さの表明なのである。連邦成立時に採用された厳格な政教分離政策は,宗教の軽視でも排除でもない。むしろそれは,各人が自由に自分の思うままの宗教を実践することができるようにするためのシステムである。この自由は,国家が特定の教会や教派を公のものと定めている間は,けっして得ることができない。だから,国家そのものを非宗教化することによって,各人の信仰を最大限に発揮し実践することができる自由な空間を創出したのである。国家が宗教と公式に手を切るという歴史的な実験そのものが,深く神学的な意図に貫かれているのである。

森本あんり (2015). 反知性主義:アメリカが生んだ「熱病」の正体 新潮社 pp.118-119
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