忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

拒絶感受性

2008年に再びオズレムが筆頭執筆者として同じチームで行なった関連の研究では,高RS(拒絶感受性)の人は,境界性人格障害の特徴を併せて示すことが多かった。この障害を持っている人は,些細な意見の相違を大げさに捉え,個人攻撃と見なし,他人ばかりでなく自分に対しても有害な反応を見せやすくなる。そして,ここが肝心なのだが,高RSでも自制能力も高い人はそうした影響を免れており,対人関係を維持できた。この傾向は,スタンフォード大学の未就学児の追跡調査と,新たな2つのサンプル(カリフォルニア州バークリーの,大学生のサンプルと成人のサンプル)の両方で見られた。全体として,高RSだが自制スキルが優れている人は,低RSの人に劣らず,人生で物事にうまく対処できていた。優れた自制スキルを持った高RSの人は,対人関係でストレスを受けたり,相手から拒絶されたりする可能性に直面しても,自制スキルを活用してホットで衝動的な最初の反応を「冷却」することができ,それによって自分を抑え,激怒して攻撃的になって人間関係を台無しにするのを免れられた。

ウォルター・ミシェル 柴田裕之(訳) (2015). マシュマロ・テスト:成功する子・しない子 早川書房 pp.180
PR

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]