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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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適応性概念の打ち出し

以上の見解をまとめてみるならば,ギルフォードが向性検査を検討し,複数の特性を導き出した背景として,
 (1)新しい技法(因子分析)の応用例を求めていたこと,そしてそれはまた,パーソナリティ理論に科学的・客観的な基礎づけを提供するだろう。
 (2)向性概念にかわるパーソナリティの中心的概念が,社会的にも求められていたこと,それは新しい労務管理のための技術を支えねばならなかった,の2点があげられるだろう。
 ギルフォードは,向性の分解→特性→社会適応性,というみちすじで,実用的な「適応性概念」を科学的に保証した。したがって,彼の「功績」は,いくつかの既成のテストを整理・統合する技法として,因子分析法を全面に押し出したことと,適応性概念を明確に打ち出したことであろう。

日本臨床心理学会(編) (1979). 心理テスト・その虚構と現実 現代書館 pp.210
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